多くの自治体では、自転車を粗大ごみとして回収しています。粗大ごみとして処分する場合、自治体によっては回収費用がかかることがあります。一般的には、自治体の粗大ごみ受付窓口やウェブサイトで申し込みを行い、指定された日に自転車を所定の場所に出す形で回収が行われます。費用は自治体ごとに異なりますが、通常は数百円から数千円程度です。
自転車を粗大ごみとして出す際には、次の点に注意する必要があります。

　・自転車の付属品（バスケットや鍵など）を取り外す

　・錆びや破損の有無を確認し、安全に運搬できる状態にしておく

この方法は比較的簡単ですが、再利用やリサイクルされる可能性が低いため、環境への負荷を軽減する観点からは他の方法も考慮したいところです。

リサイクル業者を利用することで、自転車の部品や金属をリサイクルに回すことができます。自転車は金属部分が多いため、リサイクル資源として有価物となる場合があります。リサイクル業者によっては、無料で引き取ってくれる場合もあり、リサイクル可能な素材を分別して再利用に回してくれます。

また、鉄やアルミニウムなどの素材を再利用することで、資源の有効活用につながります。自転車を単なる廃棄物として扱うのではなく、リサイクル可能な資源として捉えることが重要です。

まだ使用可能な自転車であれば、リサイクルショップや中古自転車専門店に売却するという選択肢もあります。中古自転車市場は近年拡大しており、特に都市部では需要があります。自分ではもう使わない自転車でも、他の人にとってはまだ使える価値のあるものかもしれません。

中古自転車店では、メンテナンスや修理を施した後、新たなオーナーに販売されます。この方法は、リサイクルだけでなく、再利用という観点からも環境に優しい選択肢と言えます。また、自転車の状態によっては、売却価格がつくこともあるため、処分費用を抑えることができる場合もあります。

使用可能な自転車は、地域の慈善団体やNPO、学校などに寄付することも可能です。特に、自転車が交通手段として重要な役割を果たす地域や、災害時の支援活動においては、自転車の寄付が非常に有益です。自分が使わなくなった自転車が、必要としている誰かの手に渡ることで、有効活用されるのは大きな意義があります。

寄付を行う際には、自転車が使用可能な状態であることを確認し、事前に受け入れ先に連絡して受け取ってもらえるかどうかを確認することが重要です。

自転車に使われる鉄やアルミニウム、ステンレスなどの金属は、リサイクルすることで再び新しい製品に生まれ変わります。これにより、限りある鉱物資源の採掘を減らし、環境への負荷を軽減することができます。

特にアルミニウムはリサイクルの効果が高く、新たに生成するよりもリサイクルによって再利用する方がエネルギー消費が大幅に削減されます。リサイクルされた金属は、次世代の自転車やその他の金属製品に使用される可能性が高く、資源の循環に貢献します。

自転車を適切にリサイクルすることで、廃棄物を削減し、埋め立て地や焼却処分場への負荷を減らすことができます。金属が含まれる自転車をそのまま廃棄すると、焼却処分では有害物質が発生することがありますが、リサイクルによってこうした問題を回避できます。

また、使用済み自転車の再利用やリサイクルを促進することで、二酸化炭素（CO2）の排出削減にも貢献できます。新しい資源の採掘や製造には大量のエネルギーが必要であり、これによる温室効果ガスの排出が問題となっています。リサイクルを通じて、こうした排出を抑えることが可能です。